ガラパゴスの蛙

ネットに漂うあれこれ

中国・雲南省のていねいな暮らし 滇西小哥を知っていますか?

皆様いかがお過ごしでしょうか。

先週あたりからバズっていたこの記事でinliving.にどっぷりハマっています。

biftech.hatenablog.jp

 

個人的にはYoutuberというよりは、英語圏でここ数年お盛んなVlogというジャンルに近いような気がしています。

 

「ていねいな暮らしクラスタ」の中にも新しい表現が来たなーという感じ。

 

一昔前では松浦弥太郎とか栗原はるみがフォロワーを集めていた記憶があります。情熱大陸でも取材されていましたよね。

 

SNSでのinliving.への反応は様々ですが、おおむね好評?

 

動画の作りこみを見ると、かなり周到に演出されている気がしますけれど。

 

画面に生活のシンプルさの魅力を出すのって結構難しいような。

 

ていねいな暮らしの流行り廃りは、速水健朗さんや阿古真理さんのご著書からひも解けるものがありそうですね。

 

さて、今日の本題。

 

日頃こういうジャンルに全く触れていなかったのですが、inliving.がきっかけでザッピングしていると、中国は雲南省発の「ていねいな暮らし」を発信するチャンネルを発見しました。

 

それがこちら 滇西小哥(ディエン シー シャオ グー)のYouTubeチャンネル。

www.youtube.com

 

雲南省の美しい景色、っていうか物凄い田舎の景色。そして地元でとれた食材でつくる美しい料理の数々。

 

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画面に映し出される絵が美しいのはもちろんのこと、音も素晴らしい。

 

畑から野菜を収穫する音。水で食材を洗う音。まな板の上で肉を切り分ける音。鉄鍋で油がジュワーと鳴る音。

 

言語が分からなくても、このスローライフは魅力的に見えてしまう!

 

説明のための字幕は極力少なくなっています。

今のところYouTubeでは、英語・韓国語・中国語・ベトナム語の字幕を表示できます。

 

YouTubeでの動画公開からは1年も経っていないようですが、中国大陸での発信は2年目に入っているようです。

2018年の末に公開された動画で初めてインタビューに答えています。

 

せっかくなので抄訳つけておきます。

雲南省の女の子がネットの人気者になるまでの涙ぐましい努力が伝わってきます。

 

まだまだバズる予感がします。

 

 

 生粋の雲南女子、滇西小哥。私のことを良く知っている人には「阿盆姐(アーパン姉さん)」と呼ばれています。動画の中には私の家族や仲良しの村の人々が登場します。

 

農村をテーマにした動画を撮り始めたのはなぜですか?

 

二年前、家庭の事情で重慶での仕事を退職して雲南に戻ることになりました。その頃は特に、家にいながらお金を稼げる仕事を見つける必要がありました。

雲南の料理は特別です。食材もまた独特です。ほかの省に行くとほとんど見つけることはできません。

それでこの料理を動画で撮れば誰かが見てくれるのではないか?雲南の特産品なんかも一緒に売ればいいじゃないか、という思いで始めました。

 

現在あなたのチームは何人でこの仕事をしているのですか?

 

今のところ私を含めて二人で、撮影・編集・アップロードを行っています。

その後papitubeと契約して、動画の公開後の宣伝をしてもらい、より多くの人が私たちの動画に触れることができるようにしています。

 私が一番辛かった時にpapitubeが上へと引っ張り上げてくれたともいえますね。

 

※papitube 中国のいわゆるYouTuberを多数抱える芸能事務所

 

普段はどのように撮影を行っていますか?(テーマ選び・脚本・撮影・編集など)

 

季節の食材や代表的な料理が雲南の特色をよく表していると思ったら、撮影するようにしています。

インスピレーションはみんなが食べているものの中から得ています。

基本的に脚本を書くことはありません。大多数の料理は私が作りますから。

もちろん、ある種の料理は食べたことはあっても作ったことはないものもあります。

そういう時は前もって先生に習いに行きます。そして自分で実験してみます。

問題が無ければ撮影を始めます。

以前にも友人が私の使っている機材について尋ねてきたことがあります。

最初の頃はiPhone6を使っていました。そのあとキャノン EOS 80Dにタムロンの18-200レンズを付けて使うようになりました。

ここ数日でさらに設備を購入しました。Sonyのa7m3に24-105のレンズを付けています。

設備については今でも手探りしながら学んでいます。

 

編集の過程は?

 

 編集は慣れですね。最初の頃はCorel VideoStudioを使っていました。

後から少しずつAdobe  Premiereの使い方を覚えました。

編集の後、過度のトランジションや色調補正はしていません。理由の一つは、私がそれほどテクニックを十分に知らないこと。もう一つの理由は、このほうがよりリアルに感じるからです。それでシンプルな暗転のトランジションを使っています。

 

最初の頃は動画を見る人はいなかったはずです。フォロワーは時間と共に増えていったんですか?

 

確かに一部の制作者は発信を始めてすぐに人気になります。でも大多数の人は始めたばかりの頃は誰にも、もしくはごく少ない人にしか見てもらえません。

私の場合は大多数の人々に含まれます。

最初の一年は特に大変でした。ほとんど収入がありませんでしたから。

何度もあきらめそうになりました。

でも、わたしはこれが意義があることだと信じていました。

それで毎回、これから半年続けよう、もう2カ月続けよう、さらに一か月続けようと言い聞かせていました。

そうしているうちに一年が過ぎていきました。それでも20万人のフォロワーに到達できませんでした。

それで自分の中で、やっていることの意義と価値を認られなければやめよう。

もし意義と価値に納得できるのなら2年間は続けてみよう。

人に見られようと見られなくても続けよう!

最初の一年目は確かに大変だろう。2年目は少し良くなるだろう。3年目まで続ければ順調になるだろうと思っていました。

もちろん前提として、すべてのプロセスの中で学び続け、変わり続けなればならない、ということがありました。

 

どうやってフォロワーを増やしたんですか?

 

心を込めて毎回の動画を撮影すること、できるだけ多く、みんなが食べたことのないもの・見たことのない雲南省特産の料理を撮ることです。

私自身、食べることが大好きな人間です。この”好き”という気持ちを料理の動画から伝えたいと思いっています。

撮った動画の内容には気持ちや温度がこもっています。

それがより多くの人の注意を引き付けているんだと思っています。

もちろん良い動画でもマネジメントは必要です。

いつもの動画の更新だけではなく、ネット上でのほかの活動にも気を配っています。

ウェイボーのグルメに関するテーマでの発信で、より多くの人に自分の発信を見てもらえるようにしています。

こうやって少しずつフォロワーをふやしてきました。

 

どんな内容が人気ですか?

 

まずその内容に価値がなければいけません。何をもって価値とするのか、私はこう理解しています。

1つ目は見ている人が動画から何かを学べること。手作りの料理を見せて、見ている人もそれに沿って同じ料理が作れることです。

2つ目は見ている人がクスッと笑える内容。

3つ目は見ている人が異なる食文化や地元の風土を知ることのできる内容です。

私の動画は3つ目の種類になると思います。

皆さんに他とは違った雲南料理と風土を伝えたいと思っています。

もちろん内容の価値だけではなく、表現の方法も重要です。

ショートフィルムを作っている人の中には、クリエイティヴィティを発揮しているもの、短いドラマ、時代劇、アニメ作品などがあります。

私は農村で生活し、農村をテーマにした比較的ニッチなジャンルに属しています。

きっと、ほかにもいろんなジャンルに挑戦できると思います。

でも、もし小さなジャンルで代表的なアカウントになったら、このあとの発展ももっと早くなるのではないかと思います。

 

その過程の中で最も難しいことは何ですか?どのように克服してきましたか?

 

動画の制作の中でたくさんの困難があります。でも大したことはありません。

少し睡眠時間を削って時間を割けばたいてい解決します。

一番大変なのは、最初は意義があると思って始めたものの、希望が見えなくなってしまう時が来ると苦しいです。

すべての退路を断って、一年の時間を割いて、うまくいかなくても後悔しないという決意しました。

私の故郷では身近に友達がいませんし、家族も私が何をしているのか理解できていませんでした。

でも家族は私の性格をよく知っています。ただ遊んでいるわけではない、ということはわかってくれていました。

それで、最初は全く理解してもらえませんでしたが、少しずつ応援してくれるようになりました。

いつでも信念を保てるように、続けていけるようにあきらめないこと。

この過程は、自分以外は誰も助けにはなれません。

 

将来はどんな計画がありますか?

 

まずは学び続けなければなりません。もっとよい動画を撮るために努力したいと思います。

雲南はとても不思議な場所です。

一年に四季があるだけではなく、温かな太陽の光や多くのとても珍しい食材、そしてここには50ほどの少数民族が生活しています。

それぞれの民族が自分たちの独特の食文化と伝統を持っています。

これからの動画は、雲南のほかの地方のグルメや美しい景色を撮っていきたいですね。

もう一つは、雲南の良いものを皆さんに紹介していきたいです。

最近ネットショップも始めました。

 

フォロワーに一言お願いします。

 

私は自分に自信がないくせに、なかなかあきらめようとしない性格です。

最初の頃は自分を映さないようにしていましたが、少しずつ自分が出るようになり、今では大胆に顔を出して撮影しています。

この過程では本当に大きな勇気が必要でした。

ここに至るまでにたくさんの回り道をしました。大きな決意もしました。

特に感謝・感激しているのはフォロワーの皆さんが、この人生の特別な2年間に寄り添ってくださっていることです。

 皆さんが直面している困難を克服できますように。やりたいことを勇気をもって続けていけますように。健康に、毎日楽しく過ごしてください!

 <抄訳おわり>

 

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