河南省から古き良き食文化を発信する『张大磊』
今回紹介するのは中国・河南省から地元の食文化を発信する動画チャンネル『张大磊(ジャン・ダーレイ)』です。
恰幅のいいこちらの男性が张大磊さん。
YouTubeでは12万人のチャンネル登録、西瓜视频では54万人のフォロワーを獲得しています。
アイコンからも分かる通り、他の田舎配信者のようなデジタル一眼レフカメラではなくデジタルビデオカメラで撮影しています。
百度百科によると河南料理は「豫菜(ユーツァイ)」という名前でも呼ばれ、東西南北のどこにも偏らないバランスの取れた味付けで知られているようです。
とはいえ、動画の中でいわゆる中庸を目指した料理を撮影しても面白くないわけで。
撮影者の張さんは見た目にインパクトある江南料理を追いかけています。
例えばこちらは田舎の村での大宴会。
ずらっと並んだ大鍋に食材が投入されていきます。
スコップで鍋をかき混ぜています。
肉の塊がすごい。
こちらの鍋では魚を丸揚げ。
こんな調子で村々の結婚式を訪ね歩いたり、昔ながらの市場で売られている地元の料理を紹介しています。
それにしても料理の色が基本的に茶色なのが気になる。
こちらでは江蘇省沛县で犬肉を売って20年の男性を追っています。
動画タイトルによると一日500キログラムが3時間で売り切れるとあります。
彼が語る沛县(ペイ県)の犬肉文化を書き起こしてみます。
沛县崔寨这个乡镇的狗肉,一天杀狗量一天一两千多只,崔寨二三十家狗肉馆,全国的网民只知道玉林狗肉,他们都知道玉林,真正的吃凑肉是沛县,有时间到沛县看看。
现在网上爱狗人士有人闹,产生了网络效应,玉林狗肉才出名,沛县狗肉默默无闻,二千多年,全世界都出名了,最香的还是沛县狗肉,一天沛县狗肉量加起来,我大概算了一下,下面是几个乡镇,加一个县城,一天杀上万条狗,榆林狗肉节才杀多少条一二十万条,杀狗量,沛县还是第一的,按名声沛县狗肉绝对是第一。
以前狗肉不被接纳,狗肉虽然传承两千多年,自己在下边吃,狗肉不上席,吃大席,十五年前,我们这边还不算多,现在好的酒席,上桌,高档酒席才上桌,六百元以上的酒席,才上狗肉,少了不能上。
这狗肉是最放心的食品,没有任何激素,生长周期长,两年到思念的狗,才能长到这程度,看狗的呀,能看出狗的年龄,还有狗的牙齿,换牙就得一年,牙长完整,长成獠牙,还得半年多,二年左右长成,没有激素,没有任何添加剂,
日本語に意訳するとこんな感じです。
ペイ県崔寨の犬肉では一日に1,2千頭を処理しています。崔寨には20から30軒の犬肉を扱う店があります。中国ネット界では玉林の犬肉が有名で知られていますが、本当に犬肉を食べているのはペイ軒です。時間があればペイ県に来てみるといいですよ。
ネット上で愛犬家が騒いだ結果、玉林の犬肉が有名になっています。
ペイ県の犬肉は無名ですが、2000年に渡り世界で最も美味しいのはここの犬肉です。
ペイ県で一日に処理される犬肉を概算すると、十数の田舎に一つの街を加えると、万単位にのぼります。
玉林の犬肉祭りでやっと1,2十万ですから、処理している量とネームバリューはペイ県が絶対にナンバーワンです。
以前は犬肉は受け入れられていませんでした。
犬肉は2千年に渡って受け継がれてきましたが、目立たないところで食べられてきました。宴席に上ることはなかったのです。
15年前はこの辺りでもそれほど多くはありませんでした。
今では大きな宴席ではテーブルに上るようになりました。
600元以上の宴席で犬肉が食べられます。
それより少ない価格ではテーブルに上りません。
この犬肉は最も安心できる食品です。
成長剤は使われていませんし、長い周期で成長していきます。
二年から四年経ってこれぐらいの大きさになります。
犬の歯を見ると年齢がわかります。
歯が生え変わるまでに一年、生え揃うまでに半年ほど。二年かかって成長していきます。
成長剤や添加剤は一切加えていません。
動画の中で言及されていた玉林犬肉祭りに関する記事はこちら。
ここばかりが世界中から注目されているものの、実は犬肉のメッカは江蘇省にあったとは。。
犬肉料理には賛否両論ありますが、その当事者が自分たちの食文化を語るのは貴重な映像です。
っていうか犬肉が2000年代に入ってから流行した食文化とは初耳!
中国ネット界では全くと言っていいほど『张大磊』に関するプロフィールは存在していないのですが、西瓜视频の動画コメント欄では積極的に視聴者と交流しています。
きっと日本で爆発的に人気になるタイプの動画チャンネルではありませんが、中国の食文化や人々の飾らない姿に興味がある方におすすめです。
皆様もよろしければ是非に。