ガラパゴスの蛙

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韓国在住Vlogger suedduさんの日本語版書籍『おしゃれなライフスタイル 動画撮影&編集術 Vlog by sueddu』が出版される

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『おしゃれなライフスタイル動画撮影&編集術 Vlog by sueddu』が10月15日に発売されました。原書は2020年1月20日に韓国で出版された『슛뚜의 감성 브이로그(suedduの感性Vlog)』です。

発売当初から動画のコメント欄には「英語版を出してほしい!」「この本を読むために韓国語を勉強する!」などの熱いメッセージが書き込まれていました。

それがまさかたった1年で日本語版が出るとは驚きです。

ありがたいことに今回はこちらの書籍を出版元のBNNさんからご提供いただきましたので内容を紹介させていただきたいと思います。

『動画撮影&編集術』というタイトルからもわかるとおり、suedduさんのVlogの作り方にフォーカスしています。そしてかなりのページ数を割いてAdobe Premiere Proの使い方を解説しています。

パラパラと目を通した第一印象は”これってsuedduさんじゃなくてもよくない?”という感想。

日本でも有名YouTuberがVlog要素を取り入れた動画を制作することはごく当たり前になりつつあります。書店に行けば動画編集ハウツー本もよりどりみどり。今やYouTubeでYouTuberになる方法を調べるほうが手っ取り早いと言っても過言ではありません。

ではsuedduさんにしか語れないVlog制作術とはなにか?

ある意味で逆説的になるかもしれませんが、私が2019年の春に偶然YouTubeでsuedduさんの動画を見つけたときのあの衝撃。「なんだこのおしゃれな動画は?」「自分の日常を撮るだけでコンテンツになるのか?」という疑問のタネ明かしが本書ではされているのです。

特に目を引かれたのは30ページから始まる「映画が美しく見えるわけ」という章です。

タイトルを「映画が美しく見えるわけ」とちょっと大げさにつけましたが、実は思ったよりも簡単に、映画の撮影に使われている技法をまねすることができます。

たった3つのことを知っていれば十分なのです。

画角、被写界深度、そしてマルチアングル撮影の3つです。

(「映画が美しく見えるわけ」序文より)

この文章を読んだ時にsuedduさんの動画を最初に見たときに感じた疑問の謎が解けました。初期の頃からYouTubeなのに映画っぽく見せる手法を駆使して動画が作られていたのです。

続く部分ではカメラのマニュアルモードの使い方、光の加減、照明の使い方など”センスのいい動画”を作るためのテクニックがわかやすい言葉で言語化されています。

このパートはVlogだけでなく写真やInstagramなどのSNSにも応用が効くテクニックだと思いました。

 

個人的にとても興味深かったのはsuedduさんご自身も他の人気Vlogをチェックしたり、トレンドワードを調べて差別化を図っているとのことでした。

今はそれほどではありませんが、私も一時期”日本一のVlogウォッチャー”を目指すという謎の目標を掲げてひたすら世界中のVlogを漁っていた時期がありましたので、suedduさんも似たようなことをされていたと知り妙なシンパシーを感じてしまいました。

 

昨今のVlog界隈を遠巻きに眺めていると「○○さんのパクリだ!」という厳しい言葉が飛び交っているのを目にします。実際に動画をのぞいてみると本当にそっくりそのままで引いてしまうこともしばしばです。

でもこの本で学んだことを実際にやってみたところでsuedduさんのテイストと全く同じになることはないでしょう。むしろ試していく中で自分らしい動画スタイルを見つけられるのではないかと思います。

「ただ記録するのではなく、一瞬一瞬を美しく、映画のシーンのように日常を撮るのがモットー」と著者紹介の部分には書かれていました。

このモットーに共感し、自分もやってみたい!と思う方にはきっと背中を押してくれる一冊になると思います。

皆様もよろしければ是非に。

 

▼こちらは韓国語で出版された当時の動画です

おしゃれなライフスタイル動画撮影&編集術 Vlog by sueddu [ sueddu ]

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