急激に進化する南アジア ヴィレッジフード動画への雑感
久しぶりに南アジアのヴィレッジフード動画を眺めていたら、しばらく見ていないうちに画質や音質が劇的に向上しているようです。
再生回数が増えたことによって得られた広告収入が、機材のグレードアップをもたらしているような気がしています。
その中でも再生回数の多い動画の傾向は何か?
一つの仮説ですが出演者が話す言葉が少なければ少ないほど、余計なノイズか少なければ少ないほど、再生回数を稼いでいるのではないかと考えられます。
例えばヴィレッジフード界のパイオニア 『Village Food Factory』の動画は確かに魅力的ではあるものの、おじさんのキャラが立ちすぎていて料理そのものの魅力が十分に伝わっていません。
もちろん長年の視聴者にとっては、料理だけでなく人にも注目したい気持ちもよくわかるのですが、ノイズが多すぎるとテレビを見てるかのように疲れてきます。
それに対してインドのおばあちゃんが主人公として登場するチャンネル『Veg Village Food』は演出が徹底的に統一されています。
毎回の食材は違っていても、構図がシンプルで基本的に変わらないので安心感を覚えます。
興味深いことに『Veg VIllage Food』の動画の中で、BGMがついていないものが数百万回の再生数を稼いでいる傾向があります。
これと同じ傾向が『Village Life』というチャンネルでも見られています。
このチャンネルに投稿されている動画には全くBGMが付いていません。
しかしカメラの性能が良いのか音質が非常に高く、周りで聞こえる鳥のさえずりや鍋にスパイスの粉を加える音まではっきり聞こえています。
ヘッドホンをつけてインドの台所の音に耳をすませると、まるでその場にいるような気分になってきます。
バラエティ番組化していくチャンネルと、徹底的にノイズを排除したミニマルなチャンネル。
どちらにも魅力がありますが、遠く離れた地の台所を覗きたい!という欲求に訴えるのは後者のような気がしています。
実際いくつかのヴィレッジフードチャンネルでは、ASMRに重点を置いた高音質の動画も出始めています。
料理自体に大きな違いはなくても、構図と音声にこだわると注目を集める可能性が高いですね。
これを見始めたら沼の入り口ですよ。
二度と地上波テレビには戻ってこれまい。
そんな南アジアのヴィレッジフード動画にこれからも注目です。