モンゴル発 遊牧民のリアルな食文化を紹介する動画チャンネル『ARTGER』
モンゴルという言葉で連想するもの。大相撲・遊牧民・テント型の住居・スーホの白い馬。。。
あるいは大昔の世界ウルルン滞在記で、東MAXと結婚する前の安めぐみがモンゴルでホーミーを習得するべく喉をつぶしていたことをうっすらと覚えているぐらいです。
そんな乏しい“モンゴル観”をぶち壊してくれたのが今回紹介するYouTubeチャンネル『ARTGER』
「Ger」という単語はモンゴル語で一つの家族を意味しているそうです。それに芸術という意味の「ART」をくっつけた造語をチャンネル名にしています。
2015年にスタートしたチャンネルの登録者数は14万人(2019年6月現在)
モンゴル人が英語で伝統的な食事やライフスタイルを発信するのはこれが初めてではないでしょうか。
動画の中ではホストを務めるナルジさんがモンゴルを旅しています。その土地の料理を紹介しながら羊飼いや女家長など、外国人がそう簡単に接触できないような人々の生活模様も映し出されています。
モンゴル人の食文化では主に5つの家畜(羊・ヤギ・ラクダ・馬・牛)が食されています。それぞれに食べる目的が異なっていて、これを食べると体の特定の部分に効くという概念があるようです。
例えばマトンにはミネラルと豊富なビタミンが含まれるので、年長者や出産したばかりの女性の滋養強壮によいそうです。
なによりも醍醐味はその食べ方。
遊牧民の生活にパック詰めされた肉などないわけで。自分の手で家畜を屠殺、内臓や血液の処理、脂身を切り分けて解体していく様子はまさにリアル命の食べ方です。
彼らにとっては動物の内臓や生殖器がグロいとかキモイかそんな感覚は全くないですし、それが当たり前であることのほうが人間としては自然な姿なのでしょう。
ナルジさんによると、こうした映像は人々にショックを与える目的ではなく、むしろみんなでシェアしていこう!あなたも一緒にどうですか?というスタンスなのだとか。
実際、こちらの動画チャンネルではドキュメンタリータッチの作品だけでなく、外国人がモンゴル人と一緒に地元の料理を食べたり、モンゴル人がはじめての外国料理を食べたりする動画も投稿されています。
例えばこちらの動画では、日本のお好み焼きとみそ汁に挑戦しています。
わたしはモンゴル、あなたは外国。という境界線を乗り越えて楽しもうとしていることが伝わってきます。
少しでも羊やヤギの味を知っている人ならモンゴル料理がどれだけ凄いのか分かっていただけるはず。
そしてモンゴル料理=羊・ヤギという固定概念を壊してくれるという意味でも素晴らしい動画です。
皆様もよろしければ是非に。
こちらの記事ではARTGERチャンネルの仕掛人の男性や、ホスト役のナルジさんのインタビューが紹介されています。