ガラパゴスの蛙

ネットに漂うあれこれ

河南省 農業を営む夫婦が始めた動画チャンネル『泥土的清香』

今回紹介するのは中国リアル農村からの動画チャンネル『泥土的清香(ニートゥーダ・チンシャン)』。河南省で農業を営むいたって普通の夫婦が主人公です。

 

f:id:hidari_te:20190710205624j:plain

 

YouTubeでは9万3千人、西瓜视频では263万人のフォロワー数を獲得。2000本以上の動画を投稿しています。(2019年7月)

 

www.youtube.com

 

‟田舎の原風景”といえば聞こえが良いかもしれませんが、どちらかというと農民の生活をリアルに映し出しているような気がします。

 

ネットを探してみると、奥さんがインタビューに答えた記事を発見しました。

 

匠心農人:對話泥土的清香,我是如何擁有百萬粉絲的

https://kknews.cc/agriculture/yvyp84j.html

 

『泥土的清香』としての活動を始める前は、兼業農家として生計を立てていました。ご近所はもちろん専業の農家ですが、この夫婦は建築設計という副業を持っていたそうです。そのおかげ外に働きに出る必要はなかったと語っています。

 

そんな二人のターニングポイントは「今日头条」というサイトでした。各地の農家がネット上で動画発信をしているのを見つけたことがきっかけで、自分たちもやってみよう!と思い立つのです。(ちなみに今日头条は西瓜视频を傘下に持つサイトです)

 

最初の頃は生配信が主でしたが、のちに動画投稿にも手を広げていきます。

 

2018年4月以来、地元のニンニク農家が販路に困っているのを見てネットで発信したところ多くの人の注目を集めることになります。

 

f:id:hidari_te:20190710211454j:plain

f:id:hidari_te:20190710211636j:plain

 

最初の3か月に渡って生配信を継続したところ明らかにフォロワーが増えはじめ、その後 2年の間に200万人にまで膨れ上がります。

 

上のインタビュー記事では動画の撮影・編集をどのように学んだのかも語られています。方法はいたってシンプル。

 

たくさん練習する→たくさんマネする→時間と共に自分のアイディアも入れていく

 

人気者になった今、苦労しているのは農家と動画制作の両立です。昼間は農家として仕事をしながら夜には動画編集の毎日。今のところ二人っきりで動画制作をしているのでなおのこと大変そうです。

 

『泥土的清香』では農作業・料理・家族の日常などが投稿されているのですが、注目したいのは夏のスイカ市場。

 

f:id:hidari_te:20190710211819j:plain

 

中国生活経験者ならば夏が近づくとスイカが街のいたるところで売られているのはご存知でしょう。

 

しかし収穫されたスイカが続々と集まる市場ともなると、並んでいるスイカの数が尋常ではない。

 

f:id:hidari_te:20190710211940j:plain

 

見ているだけでお腹いっぱいです。

 

これだけあれば価格は下がる一方なわけで、スイカ500グラム5毛・4毛で売られている世界。日本円だと500グラム12円ぐらいでしょうか。スイカ一個(6キロ)に換算すると144円です。激安ですよね。

 

地元農家だからこそカメラを持って入ることができるスイカ市場。

 

なおかつ話しかけてくる人々は口をそろえて「スイカの売値が安すぎるから宣伝してくれ!」とカメラに積極的です。

 

f:id:hidari_te:20190710213835j:plain

 

その安さだけではなく、運搬している人々やポロシャツを胸まで上げたいわゆる“北京ビキニ”の男性に至るまで。とても味わい深い光景が繰り広げられています。

 

f:id:hidari_te:20190704094520j:plain

 

ドラマチックな展開はありませんが、地味でもディープな中国に興味のある方にはおすすめです。

 

皆様もよろしければ是非に。

 

 

こちらのチャンネルもおすすめです。

galapagosfrog.hatenablog.com