河南省 開封市から庶民のグルメを発信する『菊城小微』
今回は中国・河南省の開封市から庶民のグルメを発信している動画チャンネル『菊城小微(ジューチェン・シャオウェイ)』を紹介します。
開封市は古くから菊の栽培で有名だったようで『菊城(菊の都市)』という別名があるそうです。
ちなみに『小微』は中国語で女性の名前です。(※厳密に言うと微さんの愛称)
同じく開封師からは以前にも紹介した男性の配信者『张大磊』も人気を伸ばしていますが、こちらのチャンネルもなかなかお目にかかれない中国料理を紹介しています。
YouTubeでのチャンネル登録者数は5.2万人。西瓜视频では61万人のフォロワーを獲得しています。
2018年8月頃からYouTubeへの動画投稿をスタートしています。
投稿をスタートして最初の3本の動画は小微さんの母親が料理の作り方を教える内容だったのですが、あっさりと方向転換。
地元 開封市のローカルなグルメスポットを紹介するようになると再生数がぐんぐん増え、今では数十万から数百万回再生される動画もあります。
画像のインパクトが強いので、今回は数ある動画の中から再生回数が最も多いトップ3を取り上げてみます。
第三位 開封市に唯一残る行列のできるタマゴ揚げパン
『開封人が最も愛する朝食の1つ、この伝統グルメは開封市でもはや少ない』
開封市で店を構えて21年になる朝ごはんのお店(※2018年当時)
ご夫婦が揚げているのは中国でメジャーな揚げパン『油条(ヨゥティアォ)』
その揚げたばかりの油条に溶き卵を流し込んでもう一度揚げる『油条灌鸡蛋』
さらに鍋にはドーナツ状の揚げパンらしき物体が浮いているではありませんか!
こちらは『鸡蛋圈(ジーダンチュエン)』という開封市ならではのグルメだそうです。
価格は一個3元(約47円)。きっと昔はもっと安かったのでしょうね。
パチパチ響く油の音が食欲をそそります。
第二位 300キロの骨付き肉を大鍋で煮こむ
『河南開封で最も人気な屋台、1メートルの大鍋で300キロの骨付き肉を煮込めば600人分のできあがり』
直径1メートルの大鍋にこれでもかと骨付き肉を突っ込む。
一度に火が通らないのでまず下の方に火を通す。それから頃合いを見てひっくり返す。
調理中にもかかわらずお店の外には、早くしてくれと言わんばかりにどんどん人が集まってきています。
「リピーターが多いんだよ」と語るおかみさんは、肉を買うと付いてくるサービスで付いてくる凉菜を作っています。
動画の最後では小微さんの実食風景。
「暑い夏の日に料理したくない時はこれを買って帰りたくなるよね〜」とコメントしています。
第一位 新鮮なロバ肉4頭分、600キロをふたつの鍋で一気に煮込む
『河南の田舎で最も人気なロバ肉料理店、ふたつの大鍋で600キロのロバ肉(4頭分)を煮込む。全国で有名です』
最初に言っておきます。グロ注意。
河南省 商丘市の無形文化遺産にも選ばれている伝統的なロバ肉料理を提供するお店です。
中国ってロバも食べるんですよ…
甘粛省から連れてこられたロバたちはお店で解体され調理されます。
一日に3,4頭は消費されるようです。
捌いたロバを内蔵も含めて豪快に煮込んだら切り分けていきます。
お店の主人は4代目。89年頃からこのお店を切り盛りしています。
親族6,70人の大所帯を取りまとめてこの仕事をしているそうです。
肝臓や小腸は予約しないと食べられないぐらい人気があると語っています。
余談ですがこちらの動画に大量のアラビア語コメントがついているのにお気づきでしょうか。
色々調べてみると、イスラム教では人が飼っているロバを食べるのはハラーム(許されていない)そうなんです。
ムスリム圏で軽く炎上していることもあり再生回数が伸びているのかもしれません。
『菊城小微』のグルメ動画は基本的に3分弱でテンポよく視聴することができます。
河南訛りの中国語がメインですが、字幕もあるので中国語が理解できる方ならより楽しめるはず。
言葉がわからなくても、旅行では絶対に試せない庶民のグルメは記録映像として楽しめます。
皆様もよろしければ是非に。