ガラパゴスの蛙

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滇西小哥 最新動画についての本人コメント【牛屎酒】

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滇西小哥の最新動画が公開されました。

今回は傣族(タイ族)の伝統酒「牛屎酒(牛糞酒)」を特集した動画です。

酒造りのどこに牛糞の入る余地があるのか…

微博では動画公開と同時に阿盆姐による解説が公開されています。

素人訳なので自己責任でご覧ください。

牛屎酒
傣族(タイ族)は特殊な方法でお酒を保存します。
初めてこの名前を聞いた時、牛糞で発酵させたお酒なのかと思いました。
それで牛屎酒を作る龍兄さんに教えてもらうことにしました。
私もお酒を飲みますが、おじいちゃんはお酒が大好きです。
一日三食、一食一杯。
それでお酒に興味を持ちました。
最初にお酒のついての動画を撮ったのは、3年前の玉米酒(とうもろこし酒)です。
当時、玉米酒の作り方の原理を絵を描いて説明しました。
早いもので、もう3年が過ぎました。
あの頃から私のことを知っている人はどれぐらいいますか?

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まじめに牛屎酒の作り方を説明しましょう。
良い米があれば良い酒ができると言われています。
傣香软米は500gで4元の市場価格です。
20キロを担いで帰ってきました。
洗ってから水に漬けること5時間以上。
水気を切ってから蓋をして20分蒸します。
これが一蒸(1回目の蒸し)です。
蒸したお米は少し硬くなります。
これを取り出して水を加えて混ぜます。それから20分寝かせます。
さらに蓋をして20分蒸します。
これが二蒸(2回目の蒸し)です。
完全に火の通ったお米は、とても柔らかく粘り気があり良い香りがします。
ちょっともち米に似た食感です。
お米を切るように混ぜたら手の温度ぐらいになるまで冷まします。
こうじと水を加えて混ぜます
かめの底に少量のこうじを敷きます。
20キロの米に対して200グラムのこうじを加えます。
かめの底に逆さまにしたお椀を置きます。
こうじを加えたご飯を入れます。
平にしてからこうじを加え、真ん中に小さな穴を空けます。
密閉して発酵させること1週間前後。
お米を軽くつまむとばらばらになります。
同じ量の湧き水を加えます。
さらに密閉して発酵させること40日前後。これで蒸留することができます。


酒糟と水を大鍋に移します。
(かめの底に沈殿したものは要らないので注意)
上から蓋をします。
同じ大きさの鍋をかぶせると真ん中に空洞が出来ます。
竹を使って2層の冷却缶(かめ)をつなぎます。
まわりに酒粕と米ぬかを混ぜたものを敷きます。
2層の冷却缶に水を満タンにします。
強火で1時間加熱するとお酒が出てきます。
さらに弱火で5時間。
20キロのお米で11キロ前後のお米ができます。
20キロのお米で11キロ前後のお米ができます。(←なぜか2回繰り返している)
お酒の蒸留でこだわるのは要らないところを取り除くことです。
最初に出てくるアルコール度数の高いお酒は要りません。
最後に出てくる弱いお酒も要りません。
でも弱いお酒はブレンド酒のアルコール度数を調整するのに使えます。
もしお酒を保存する必要があるなら60度前後にするのがいいです。
数年保存すると味がコクが出ます〜

 

蒸留した米酒は1年以上保存してから栓をします。
ヌルデの木の皮をむいて乾燥させ、かめの口の大きさに削って栓をします。
ヌルデは無味無臭で十分な強度があります。
(コルク状にしたヌルデの栓を)クラフト紙で包みます。
封をしたら溶かした蜜蝋を流し込みます。
その上に新鮮な牛糞を敷きます。
この牛糞にもこだわりがあります。
草だけを食べたオスの子牛の糞でなければいけません。
そして新鮮な糞でなければいけません。
こねて粘り気が出てきたら敷き詰めます。
2年以上保存すると、時間とともに味にコクが出てきます。
家で保存した4年ものの牛屎酒を開けました。
ついでにお酒と一緒に食べる料理を2品作りました。


たくさんの美食と美酒。
最も貴重なのは作り方ではなく、それを作る人です。
近所の村々では龍兄さんの牛屎酒は美味しいお酒として有名です。
同じ方法でも、人が変わると味も違います。
これもまた美食における最もかけがえのない部分です。


将来、もっと多くの雲南の特色ある美食と民族文化を紹介したいです〜

<書き起こし終わり>