ガラパゴスの蛙

ネットに漂うあれこれ

李子柒がファン30名に藍染のTシャツを贈る(2020/05/31)

4月27日に公開された李子柒の動画の中で、ほんの一瞬だけ庭に干されたTシャツが映り込むシーンがありました。(動画4:00からスタート)

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この動画はそもそも豌豆(エンドウ)の作付け・収穫・調理までを特集した動画ですから、少し脈絡がないような印象を受けます。

この謎を解くには3月20日に公開された藍染の動画まで遡る必要があります。

しばらくの活動休止からの更新だったので記憶に残っている方も多いでしょう。

こちらの動画はYouTubeでは2つに分割されていますが、微博では16分の1つの動画として公開されています。

この動画への李子柒のコメントにTシャツの謎を解く手がかりがありました。

動画公開と同日、3月20日に李子柒の公式微博での投稿です。

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お久しぶりです。私は泣いていますよ。この動画は1年近くかけて撮影しました。皆さんにプレゼントを準備しました!リツイート+コメントをしてくれた30名に、私が染めた皆さんの名前入りの7号のTシャツをプレゼントします(写真は民国のために作ったもの)。さらに30名の皆さんに藍染め技術の無形文化財を伝承する王振兴おじいさん手作りの藍染の日常用品、ナップサック、エプロン、布靴などを贈ります。 

 微博(ウェイボー)は中国版ツイッターとしてよく知られています。例えばRT(リツイート)やいいね機能などはツイッターそのものです。しかし微博だけの機能も存在していて、そのうちの1つが抽選プラットフォームです。

案内文・抽選期間・当選者人数・商品名・金額などを設定すると微博上で抽選会を開けるという仕組み。3月29日に抽選会が行われ、フォロワーの中から当選者30名が選ばれました。

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抽選会の案内にもあるように「当選者の名前入り」とあるので30枚のTシャツ全てが一点物というわけです。3月末に発送先が決まっていたものの製作に時間を要するので、わざわざ動画の中で「当選者Tシャツを作ってますよ」の言外のアピールをしていたのではないかと思われます。

最終的に藍染Tシャツの完成が発表されたのは5月31日、李子柒のアシスタント 民国による微博の投稿です。

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ここでも李子柒が毎晩夜中に普段の作業に加えて1,2時間睡眠時間を削ってTシャツを準備したと書かれています。検索してみると既に受け取ったことを報告しているフォロワーもいました。

ハードな農作業、撮影、編集、視聴者プレゼントの制作に加えて新商品の開発や公的機関との連携をこなしている李子柒。その姿はスローライフの伝道師というよりは、まるでベンチャー企業の経営者のようです。

この忙しさからすると近い将来「#李子柒寝ろ」運動が熱心なファンの中から出てくるような気がします。